第13回(2020年12月21日)
モーツァルトの「トルコ行進曲」。曲名は知らなくても皆さんどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?
まずは標準的なテンポによる演奏を聴いたあとにグールドの演奏(解釈)を聞くと「同じ曲なのにこんなに違うのか」と皆さんも思われるのではないかと思います。
イヤホンやヘッドフォンで聴くと音楽の後ろに人の声みたいなものが聞こえますが、グールド本人の鼻歌ですので安心してください。
ベートーヴェンの『ピアノソナタ14番《月光》」の第一楽章。この曲も名前は知らなくても皆さんどこかで聴いたことがあるかもしれません。ちなみの私の年代では『太陽にほえろ!』という刑事ドラマ(1972-1986:日本テレビ系列)の次回予告でこの曲が流れると、次の回で仲間のうち誰かが殉職します。
Beethoven "Moonlight Sonata" (1 mvt.) by Claudio Arrau
文学的というかロマンチックな曲ですが、グールドが弾くと極めてシンプルかつ快速。人によっては「ドライな演奏」「即物的な演奏」、「ロマンチック?は?そんなこと楽譜のどこにも書いてないが?」的な演奏に聞こえるかもしれません。
L.V.Beethoven Moonlight Sonata in C# minor. Glenn Gould
このCDは木村拓哉と広末涼子が出ていたドラマの影響ですごく有名になりました。(と言っても25年ぐらい前の話ですが・・・)ジャジャジャジャーンで有名なベートーヴェンの交響曲第5番「運命」のピアノ編曲版です。
L.V.Beethoven 5th Symphony. Glenn Gould
グールドの代表的な録音の一つである「ブラームス間奏曲集」。エキセントリックで奇抜な演奏が多い彼の録音の中では、比較的リラックスして聴けます。
Intermezzi for Piano (Brahms) Excerpts - Glenn Gould
これもなかなか不思議な映像なのですが、グールドが老指揮者・音楽学者・作家(これらは全てグールドが演じている架空の人物)にインタビューしています。
1分20秒ぐらいから登場する「カールハインツ・クロップヴァイザー博士」は、前回のスライドにもな名前があったシュトックハウゼン(電子音楽の祖)のモノマネです。
Glenn Gould - Commercials for Musicamera (OFFICIAL)
動物にも音楽を聞く権利があるのではないか、ということで実際に動物園で行って動物たちの前で歌うグールド。 曲はマーラー作曲「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」。動物たちは迷惑そうな顔をしているようにしか見えませんが・・・。